この事例の依頼主
年齢・性別 非公開
相談前の状況
依頼者は,配偶者の暴力から逃れて着の身着のままで法律相談につながりました。配偶者の追跡や発覚しての連れ戻しをおそれ,離婚したいと望んでおられました。
解決への流れ
安全を確保するために,女性センターや警察等と連携を行い,安全な居場所を確保するとともに裁判所に保護命令を申立てました。また,暴力を立証する資料を集め,離婚訴訟を提起し,配偶者と顔を合わせないかたちでの尋問等を経て離婚判決を得ました。
相手方の現在の暴力を立証できれば,刑事告訴して相手方を傷害罪等の被疑者の立場に立たせ,離婚手続を有利に進めることができます。しかし,暴力が軽微であるとして身体拘束をされなかったり,暴力が過去のもので事件化が難しい場合があります。そのような場合でも依頼者の感じる不安感・恐怖は大きく,安全確保や迅速・適切な訴訟遂行が望まれます。事件に即した対応を選択し,必要な手続を着実に実行する弁護が必要な局面であろうと考えます。