この事例の依頼主
男性
相談前の状況
相談者男性は、結婚3年目で、一年前に第一子が産まれた。その頃に職場で部署長に抜擢されたが、仕事の重圧を感じるようになり、ストレスがたまるようになった。家庭では妻が育児に忙しかったため気を休めることができず、パチンコ、スロットなどのギャンブルにのめり込むようになり、消費者金融の借金も抱えるようになってしまった。妻にギャンブルや借金の存在がばれてしまい、妻の親が出てきて、離婚を強く求められるようになり、妻は実家に帰ってしまった。
解決への流れ
夫の代理人に就任、相手方にも代理人弁護士が就任した。相手方は離婚原因は夫に一方的にあり、慰謝料100万円、財産分与は約7対3を求めてきた。養育費も算定表以上の金額を求めてきた。当方からは、夫がギャンブルにのめり込むようになった経過を主張・立証しつつ、慰謝料の支払いは拒絶、財産分与は原則どおりの半々、養育費は当時失業中であったからそれを前提とする金額を求めた。養育費については、賃金センサス等を基準として算定表通りの金額とされたが、慰謝料の請求は排斥し、財産分与も半々とする協議離婚の成立にこぎつけた。
一見すると、夫側に離婚原因があり、不当に夫側に金銭負担の生じかねない事例であった。当初相手方の親による強い要請があり、婚姻費用に関する覚書にサインしてしまったが、早期に弁護士に相談したことで、不必要な婚姻費用の支払いは回避することもできた。