この事例の依頼主
20代 女性
相談前の状況
Aさんは、知人の運転するバイクに同乗していましたが、前方で停止していた自動車のドアが突然開き、バイクと接触、Aさんはバイクから転落してしまいました。Aさんは右膝を打撲し、外傷性瘢痕ケロイド、頚椎捻挫、腰椎捻挫等の怪我をされました。症状固定後当事務所に相談に来られ、後遺障害の申請とその後の賠償金の手続きを行いました。
解決への流れ
当事務所で後遺障害の申請手続きを行ったところ、膝の痛み等について14級9号が認定されました。その後保険会社と交渉を行いましたが、示談に至らず、裁判となりました。裁判では、労働能力喪失期間が最大の争点になりました。相手方からは2年に制限されるとの主張がありましたが、治療経過・怪我の状況等を基に痛みの回復は困難であると主張し、また、主治医の先生から意見書を取得した結果、判決において67才までの37年間について労働能力喪失を認めるとの判断がなされました。
治療後も痛みが残り14級9号が認定された事案では、保険会社は労働能力喪失期間は2年~5年にとどまると主張し、裁判例の多くもそのようになっています。しかし、痛みのもとになっている怪我の内容や症状の推移から例外的に5年を超える労働能力喪失期間が認められることがあり、本件もその例外が認められた事案となります。保険会社から賠償金の提示があった際は、示談前に弁護士に内容が適切であるか相談されることをお勧めします。